20130217

日ごとに夕刻の時間も延びています。

昨日・今日は、ぐっと冷え込みましたね。

でも確実に春はそこまで来ています。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

 

今日は、中原淳一氏とシャンソンについて書きます。

 


今年生誕100年を迎える中原氏は、挿絵画家・ファッションデザイナー・人形作家として

様々な人に影響を与え、そして魅了した方です。

多彩な才能を持つ、マルチアーティストの先駆けでしょうか。

 

彼の描く女性は、今も昔も色あせることのない“美術品”と私は思っています。

そして、私が特に嬉しく感じている点は、中原氏の創刊雑誌の名が「それいゆ」なのです。

戦前の「少女の友」に始まり、その内容は、“乙女と花”がメインに構成されています。

 

挿絵の少女・花は、どれも、この世の美しいものすべての象徴といっても過言ではないほどの

世界です。単にロマンティックというのではなく、“美意識”の高さを感じ、自分を高めようという

気持ちにさせてくれます。

私は、中原氏に“花ある心で、皆さんをもてなしなさいね”と教えられた気がしているほどです。

 

そして、もう一つシャンソンとの繋がりです。

日本で初めてシャンソンを翻訳したのが、中原氏です。 

上記のCD「それいゆ」は、主に中原氏訳のシャンソンが収録されています。

中原氏の生涯の友・高英男氏によって歌われています。(美輪さんの歌声もあります。)

 

CDでありながら、レコードで聞いているような、懐かしくゆったりした感じがします。

戦前戦後に流行した“シャンソン喫茶”や美輪さんが活躍したシャンソニエ“銀巴里”の

世界を体験しているようです。

 

私が好きなエディット・ピアフの印象は、“全身全霊”・“魂の歌声”・“折れそうな心”

です。

初めて聞く、高英男氏の印象は、“美しい日本語”・“美しい仏語”・“巴里への思い”

という感じでした。

 

日本人がシャンソンを歌う難しさを感じさせないのがスゴイ!と思います。

高氏は、ソルボンヌ大にも留学し、フランスにおいても評価を受け、受賞歴があります。

 

明治・大正時代にフランス文化を理解し、シャンソンの世界を感じ、皆に影響と感動を与え

実績を残しているなんて、スゴイ方々です。

 

自宅で中原氏のイラストを眺め、高氏の歌うシャンソンを流しています。、

いいですよ~。

 

 

20130217 はが ゆうこ